1960年11月8日、モスクワ郊外のセルポウコウ生まれ。シテプキン演劇学校で演技を学び、81年に卒業後、ニキータ・ミハルコフ監督の『絆』に主演し、ミハルコフの秘蔵っ子俳優となる。その後、舞台俳優としても「白痴」などで高い評価を獲得し、91年の「カリギュラ」ではモスクワ演劇祭主演男優賞を受賞、ロンドンやパリの演劇界にも進出したほか、ニジンスキーについての戯曲を作&出演するなど、多才ぶりを発揮する。その一方、映画でも92年の「ドゥバ・ドゥバ」“Douba-Douba”でロシア・アカデミー賞であるニカ賞の主演男優賞を受賞し、94年には、カンヌ映画祭審査員大賞、アカデミー外国語映画賞受賞作『太陽に灼かれて』のディミトリ役で国際的に認められ、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど、ロシアを代表する名優として知られるようになる。96年にはその業績が認められ、ロシアン・ナショナル・アワードを受賞。『太陽に灼かれて』や、96年にアカデミー外国語映画賞候補となった『コーカサスの虜』などでハリウッドでも人気俳優となり、アメリカ映画へのオファーもひっきりなしだが、それをすべて断り、レジス・ヴァルニエ監督の要請に応えた『イースト/ウエスト 遙かなる祖国』が、彼にとって初めてのフランス映画となるばかりか、記念すべき非ロシア映画への出演となった。撮影中、フランス語の台詞を完璧にマスターした、そのプロ意識の高さはヴァルニエ監督や共演者ボネールから絶賛されたが、その間隙を縫ってモスクワでグリボイエドフ作の「理性がありすぎる不幸」に演出&出演するなど、演劇人としても精力的な活動を続けたのは、驚異的である。

81 『絆』(ニキータ・ミハルコフ)
82 「夢と現実の間の飛行」
   “Polyoty vo sne i nayavu (Flights in Dreamsand in Reality)”
    (ロマン・バライアン)
84 「キャプテン・フラッカス」“Captain Frakass”(ヴィクトール・サヴェリエフ)
   「さまざまな障害物」“Polosa prepyatstvij(Stripe of Obstacles)”
    (ウラジミール・ロゴヴォフ)
   「口づけ」 “Potseluj(The Kiss)”(ロマン・バライアン)
86 「オーケストラと大通りを」“Po glavnoj ulitse sorkestrom
    (Through Main Street with an Orchestra)”(ピヨートル・トドロフスキー)
   「お気に入りのピエロ」“Moj lyubimyj kloun (My Favourite Clown)”
    (ユーリ・クシュネエオフ)
87 「ムーンザンド」“Moonzund”(アレクサンドル・ムラートフ)
88 「シャンパンの飛沫」“Bryzgi shampanskogo(Splashes of Champagne)”
    (スタニスラフ・ゴワルキン)
89 「離れた人生」“Zhizn po limitu(Life by Limit)”(アレクセイ・ルダコフ)
   「階段」 “Lestnitsa(The Stairway)”(アレクセイ・サカーロフ)
90 「穴」“Yama(The Pit)”(スヴェトラーナ・イリンスカヤ)
92 「ドゥバ・ドゥバ」“Douba-Douba”(アレクサンドル・カーヴァン)
94 『太陽に灼かれて』(ニキータ・ミハルコフ)
96 『コーカサスの虜』(セルゲイ・ボドロフ)
98 『シベリアの理髪師』(ニキータ・ミハルコフ)
   『イースト/ウエスト 遙かなる祖国』(レジス・ヴァルニエ)
99 『ママ』(デニス・イェフスティグニェフ)映画祭上映