アンナ・トムソン来日インタビュー
Presented by TBS



自然な演技の前に入念なリハーサルは?




 
 
 






リハーサルなんて嫌いよ。アモスもそう。カメラがまわってから何か倒れるようなアクシデントがなければ、だいたい一発で撮り上げてた。

コメディって、少し人工的なところがあるものだ、とアモスは考えているの。だって、独特の形に収まってるでしょ? "Sue"を撮ってる時は、どんなことやってもOKだったけど。憂鬱な描写でも何でも。

「コメディ」と名がつくだけでおかしくしなくてはいけない。たとえおかしい出来事が何一つ起こらなくても。そういうあり方って、逆におかしいと思うけど。こんなこと考えてるのって、きっと私だけよ。そんなわけで、撮影の時はプレッシャーを感じてて、けれどずっと憂鬱ってわけじゃなかったわ。





この映画に描かれている小さな幸福とは?



 
 
 





小さすぎて、誰も説明できないほどで、でもそれが真実だということは判ってるの。例えば、誰か友達にそのことを教えてあげても、よく分からないけど、その友達は読んでいた本を置いて「......」ノーリアクション、そんな感じかも。でもそれがその人にとっては真実なの。何かが起こってる。地下鉄ですれ違う人にも、よく見えないけど、そんな人にも何かが起こって、幸せになってゆく。アモスが優れているのは、そんな小さな出来事が確かに存在してて、何より大切だということをはっきり認識しているところなの。





ベラとあなたの共通点は?



 
 
 





あると思う・・・。ネズミだって好きだし。ベラも私も同じように、世界の貧困とか様々な問題を解決しようと思うけど、実現できるほどの力もない、運悪く普通の人間なの。でも、逢った人誰にでも優しくしようとしてる。地下鉄でもエレベーターでも。そうすることが、何か日常を変えるかもしれないと思ってる。うん、何か似てるところはあると思う。何か・・・。





映画の中の「初デートに白いドレス」にエピソードは?



 
 
 




 
 


エピソード1

ああ、プロデューサーは、あのドレスが嫌いだったの。「何それ、誰がこんなドレス着るっていうの!? まるで看護婦。最悪」って。私自身は、白のドレスは、結構面白いかもって思ったの。だってNYの女性がデートする時って、だいたい黒を着るでしょ。よく判らないけど。でも彼女はそのドレスをハサミで切り刻んじゃった。とにかく彼女は嫌いだったの、そのドレス。

エピソード2

夫(7年前に死別。現在、アンナは2児の母)と初めてのデートの時のこと。私は、セーターを2枚に大きなコート、大きなスカーフをして、とにかく変なカッコよ。その時は、確か休日だったような、家族に手紙を書いてて、急に呼び出されたの。で、お店にいって、座って、スカーフ取って、セーターを脱いで、もう一枚セーターを脱いで、最後に映画の中で着たあのドレスみたいなの一枚になって。そしたら私の細い腕があらわになって。夫が目を丸くして絶句して、「そんな細い腕だとは思わなかった」って。そんなことがあったの。
白いドレスについての、答えになっているかしら?